「試合前のウォーミングアップは何をすればいい?」
「いつも同じストレッチだけで大丈夫?」
「子どもが試合開始直後から動けるようにしたい」
小学生ラグビーの指導者や保護者の方の中には、このような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
試合前のウォーミングアップは、ただ体を温めるためだけに行うものではありません。
ラグビーでは、走る・止まる・方向転換する・パスをする・相手とコンタクトするといったさまざまな動きが必要です。そのため、試合前にはこれらの動きに少しずつ体を慣らし、試合開始の瞬間から自分の力を発揮できる状態を作ることが大切です。
しかし、アップを頑張りすぎて、試合が始まる前に疲れてしまっては意味がありません。
今回は、小学生ラグビー選手におすすめの試合前ウォーミングアップの流れと、自宅やグラウンドで取り入れやすいメニューを紹介します。
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試合前にウォーミングアップをする目的とは?

ウォーミングアップの目的は、大きく分けると3つあります。
1.体を動きやすい状態にする
朝の試合や寒い季節の試合では、体がまだ十分に動いていないことがあります。
いきなり全力で走ったり、急な方向転換をしたりすると、体に負担がかかりやすくなります。
そこで、軽いジョギングなどからスタートし、少しずつ体温や心拍数を上げていきます。
大切なのは、最初から全力で動くことではありません。
ゆっくり体を起こし、徐々に試合で必要な動きへ近づけていくことがポイントです。
2.ラグビーで使う動きを確認する
ラグビーの試合では、まっすぐ走るだけではありません。
- 前へ走る
- 横へ動く
- 後ろへ下がる
- 急に止まる
- ステップを切る
- 低い姿勢になる
- パスをする
- 相手とコンタクトする
このような動きが必要になります。
試合前のアップでは、実際の競技に近い動きを取り入れることで、体だけでなく「動きの準備」も行いやすくなります。
ただ走るだけで終わるのではなく、ラグビーで必要な動きを意識してみましょう。
3.気持ちを試合モードに切り替える
特に小学生の場合、試合前に緊張してしまう選手もいます。
「失敗したらどうしよう」
「相手チームが強そう」
「うまくプレーできるかな」
そんな不安があると、体が動きにくくなることもあります。
ウォーミングアップは、体を温めるだけでなく、気持ちを少しずつ試合へ向けて切り替える時間でもあります。
いつも同じような流れでアップを行うことで、「これをやったら試合が始まる」という自分なりのルーティンを作ることもおすすめです。
小学生ラグビーにおすすめ!試合前ウォーミングアップの流れ
ここからは、試合前に取り入れやすい基本的な流れを紹介します。
チームの年齢や試合開始までの時間、気温、グラウンドの広さなどによって調整してください。
① 軽いジョギング
まずは、軽いジョギングからスタートしましょう。
最初からダッシュする必要はありません。
仲間と会話ができるくらいの強さで、少しずつ体を動かしていきます。
ポイント
- 最初はゆっくり走る
- 肩や腕の力を抜く
- 少しずつ体温を上げる
- 呼吸を整える
寒い日には、体が温まるまで少し時間がかかります。反対に暑い日は、アップのしすぎによる疲労や水分不足にも注意が必要です。
「たくさん走ったから良いアップ」ではなく、次の動きにスムーズに入れる状態を作ることを目的にしましょう。
② 動的ストレッチで関節を動かす
次は、体を止めたまま伸ばし続けるのではなく、動きながら行うストレッチを取り入れます。
おすすめなのは、
- 肩回し
- 腕を大きく回す
- 股関節を大きく動かす
- 足を前後に振る
- 軽いランジ
- もも上げ
- かかとをお尻に近づける動き
などです。
ラグビーでは、肩や股関節など全身を使います。
そのため、足だけを伸ばすのではなく、全身をバランスよく動かすことが大切です。
ポイント
痛みが出るほど強く伸ばす必要はありません。
「気持ちよく動かせる範囲」で、関節を少しずつ大きく動かしていきましょう。
③ 横の動き・後ろへの動きを入れる
ラグビーでは、前に走るだけではありません。
そこで、次にサイドステップやバックペダルなどを取り入れます。
おすすめの動き
- サイドステップ
- クロスステップ
- バックステップ
- 前後の切り返し
- 方向転換
例えば、10メートル程度の距離を使い、
「前へ走る→横へ動く→後ろへ下がる」
というように、動きを組み合わせても良いでしょう。
このときも、いきなり全力で行う必要はありません。
最初は7割程度の力で行い、徐々にスピードを上げていくイメージがおすすめです。
④ 軽いダッシュで試合のスピードに近づける
体が十分に動いてきたら、短い距離のダッシュを取り入れます。
例えば、
- 5メートルダッシュ
- 10メートルダッシュ
- 合図に合わせてスタート
- 前向きからのダッシュ
- 横向きから方向転換してダッシュ
などがおすすめです。
小学生ラグビーでは、長距離を何本も走る必要はありません。
短い距離で、
「すばやくスタートする」
「方向を変えて加速する」
といった動きを確認しましょう。
試合前のアップはトレーニングではありません。
ダッシュを何本も行って疲れてしまわないように注意してください。
⑤ ラグビーに近い動きを取り入れる
体が温まったら、ラグビーらしい動きを入れていきましょう。
おすすめは、以下のようなメニューです。
パスをしながら前へ進む
2人組や数人で、軽く走りながらパスを行います。
ポイントは、止まった状態だけではなく、動きながらボールを扱うことです。
試合では、走りながら周囲を見て、パスをする必要があります。
アップの段階から、
- 相手を見る
- 声を出す
- 正確にパスする
- キャッチして次の動きに入る
ことを意識すると、試合への準備につながります。
低い姿勢を作る
ラグビーでは、コンタクトする場面で低い姿勢を作ることが重要です。
ただし、試合前から強いコンタクトを何度も行う必要はありません。
軽く姿勢を確認したり、ヒットバッグなどを使って安全な範囲で動きを確認したりする方法がおすすめです。
特に小学生の場合は、勝ち負けや強さだけを意識するのではなく、正しい姿勢を確認することが大切です。
⑥ 最後は短時間だけ試合の強度に近づける
試合開始前には、短いダッシュや短時間の実戦的な動きを取り入れ、少しだけ強度を上げます。
ここで大切なのは、アップの最後に疲れ切らないことです。
「まだ動き足りないかな?」くらいで終わることも大切です。
ウォーミングアップの目的は、試合前に体力を使い切ることではありません。
試合開始の笛が鳴った瞬間に、しっかり動ける状態を作ることです。
試合前のウォーミングアップで注意したいこと
アップを頑張りすぎない
「試合前だからたくさん練習しよう」と、長時間走り続けるのはおすすめできません。
特に小学生は、大人以上に疲労の状態や体調に個人差があります。
アップ後に、
「もう疲れた」
という状態では、良い準備とはいえません。
短時間でも質の良いウォーミングアップを意識しましょう。
気温に合わせて調整する
寒い時期は、体が温まるまでに時間がかかることがあります。
反対に夏場は、アップのしすぎによる疲労や暑さへの注意が必要です。
冬は軽い上着を活用しながら体を冷やさないようにし、夏は水分補給や休憩を忘れないようにしましょう。
「いつも20分だから、今日も必ず20分」と決めるのではなく、その日の気温や選手の状態に合わせて調整することが大切です。
痛みがある場合は無理をしない
試合前に、
- 膝が痛い
- かかとが痛い
- 足首をひねった
- 太ももが痛い
- 肩が痛い
などの症状がある場合は、無理にアップを続けないようにしましょう。
「アップをしたら痛みが消えたから大丈夫」と判断できるとは限りません。
成長期の子どもは、スポーツによる使いすぎや成長に関連した痛みが出ることもあります。
気になる痛みが続く場合は、早めに体の状態を確認することをおすすめします。
小学生ラグビーの試合前は「いつもの流れ」を作ろう
試合前になると、特別なことをしたくなるかもしれません。
しかし、試合当日に初めて難しいメニューを取り入れる必要はありません。
むしろおすすめなのは、普段の練習から、
①軽く走る
②動的ストレッチ
③サイドステップ・方向転換
④短いダッシュ
⑤パスなどラグビーの動き
⑥試合へ
という基本的な流れを作っておくことです。
いつも行っているアップなら、子どもたちも流れを覚えやすく、試合当日も安心して取り組めます。
まとめ|試合前のウォーミングアップで最高のスタートを!
小学生ラグビーの試合前ウォーミングアップでは、最初から全力で動くのではなく、少しずつ体を試合モードに近づけることが大切です。
おすすめの流れは、
- 軽いジョギング
- 動的ストレッチ
- 横・後ろへの動き
- 短いダッシュ
- パスなどラグビーに近い動き
- 最後に少しだけ強度を上げて試合へ
です。
ウォーミングアップは、単なる「準備運動」ではありません。
体を動きやすくすること、ラグビーの動きを確認すること、そして気持ちを試合モードに切り替えること。
この3つを意識するだけでも、試合前のアップの質は変わります。
大切なのは、アップで疲れ切らないこと。
そして、小学生選手一人ひとりの体調や気温、その日のコンディションに合わせて無理なく行うことです。
しっかり準備をして、試合開始の瞬間から思いきり走り、タックルし、パスをつなげるようにしましょう!
小学生ラグビーをしていて、膝・かかと・足首・肩などの痛みが気になる場合は、無理を続けず、早めに体の状態を確認することも大切です。



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